
3時間半で1億5千万円。1分間で72万円。
これは、私がテレビショッピングのプロデューサーとして成し遂げた売り上げの記録です。売れなかったら即打ち切りというシビアなテレビ通販の世界の中でも、私は常に商品の「売り込み」に成功してきました。そのワケとは・・・。どんな商品でも、お客様から「欲しい!」と言っていただけるようになる、ある「秘策」があったからなのです。
その「秘策」とは、「売れる条件」を満たしていくこと。
同じような商品であっても、売れずに消えていくものもあれば、売れて大ヒット商品になるものもあります。その違いは何か?数多くの商品を見てきた私は、商品が売れるためには、絶対条件があるということに気づきました。それが、以下の内容です。
- 商品にストーリーがあるということ
- 商品を紹介する人に、「権威性」があるということ
- 「売れる伝え方の型」に沿って商品の良さを伝えている
- 適切なタイミングでクロージングが行われている
これらの条件が揃うことで、商品は爆発的に売れていきます。
実は、テレビであろうと、就職活動の現場であろうと、「売る」ということに関しては同じです。テレビで売っているのは「商品」ですが、就職活動の面接では、「自分という商品」を売り込んでいます。では、どうすれば「自分の売り込み」に成功し、内定を勝ち取ることができるのか。
その答えは、上記の「売れる条件」を満たす自分になること。
中でも特に、「商品ストーリー」と「権威性」を身に着けることが必要不可欠です。
テレビに映せばどんなものでも売れるのかというと、そうではありません。数多くのライバル商品を制し、お客様から「欲しい!」と思ってもらうためには、お客様が欲しくなるような「商品ストーリー」が絶対に必要です。「商品ストーリー」とは、お客様が「この商品は手にする価値がある」と腑に落ちる商品紹介です。就職活動の現場に変換すると、「この人は人材として必要だ」と採用担当者が腑に落ちる自己紹介です。
そのためにはまず、自分の「強み」を明確にすることが大切です。企業が求める人物像は様々ですが、あなたの強みがその企業にとってどのように役立つかを示すことが重要です。例えば、学業やアルバイト、部活動などで得たスキルや経験を振り返り、その中で自分が一番自信を持てる部分を探しましょう。それが「リーダーシップ」でも「問題解決能力」でも構いません。強みを一つか二つに絞り、それを中心にアピールすることで、企業側にあなたの価値を効果的に伝えることができます。
次に、具体的なエピソードを交えてストーリーを考えましょう。単に「私はリーダーシップがあります」と言うだけでは不十分です。その強みを実際に発揮した具体的なエピソードを述べることで、説得力が格段に増します。例えば、大学のプロジェクトでチームを率いて困難を乗り越えた経験や、アルバイト先で売上を向上させた工夫など、具体的な事例を挙げて説明しましょう。このように実績を示すことで、企業はあなたが本当にその強みを持っていることを信じやすくなります。この部分が実は「権威性」につながります。
「権威性」とは、あなたから「あなたという商品の強み」を聞いて、相手が納得するかどうかということです。あなたの強みを証明するエピソードや経験、行動したことがあればあるほど、相手を納得させる「権威性」が身に付きます。
さらに「権威性」という意味では、面接での印象も非常に重要です。「一緒に仕事をしたら素晴らしい未来につながる」と相手に納得してもらうためには、第一印象が重要です。清潔感のある服装や姿勢、明るく自信に満ちた態度で臨みましょう。そして、常に「笑顔」も忘れずに。
相手が腑に落ちる「自分のストーリー(自己紹介)」と「権威性」を手にしたら、あとは企業側から「ぜひウチの会社に!」と言っていただけるような、効果的な「演出」も身に着けていきましょう。4つの条件のうちの2つ、「売れる伝え方」と「クロージング」がキーポイントになってきますが、詳しい内容は「ぜひウチの会社へ!」と言わせる「自分」という商品の売り込み方<後編>でお伝えしていきます。
小田急プラネット 教育研修事業 提携講師 宮坂 珠理氏
※元QVCジャパンプロデューサー&元東北放送アナウンサー